初めてオス猫を飼ったときに、去勢手術をしたほうがいいとされていますよね。
このページを読んでいるあなたも、猫の去勢手術を検討されているのではないでしょうか。
しかし、かわいい愛猫の去勢手術って具体的に何をするのかわからないし、その後どんなことに気をつければいいのかわからず、不安ですよね。
私たちも、はじめてアブドゥルの去勢をするとき、どんな流れで動物病院に連れて行って、その後どうすればいいのか調べてもわからないことだらけで、とても不安だったことを覚えています。
猫の去勢にはどんなメリットとデメリットがあって、そもそもなぜ去勢手術をする必要があるのでしょうか?
この記事では、はじめて猫の去勢手術をするあなたのために、私たちが動物病院に相談してから手術後の流れまで、徹底レポートします!
猫の去勢手術を検討している方は、ぜひこのレポート記事を参考にしてくださいね。
このレポートを書いた、だーさんです。初めて猫の去勢をするひとのため、この記事が参考になれば嬉しいです。
ペルシャ猫のアブドゥルだニャーン!
この記事は、実際にアブログ運営者のだーさんが、愛猫アブドゥル(オス)の去勢手術を実際に行ったレポートです。
メスの避妊には、手術にかかる費用が違いますので、まずはかかりつけの動物病院に相談しましょう!
猫の去勢手術は、全身麻酔をかけて外科手術で猫の精巣を摘出する手術のこと
言葉だけきくと恐ろしい大手術のような印象がありますが、10分程度で終わる比較的かんたんな手術です。
麻酔をかけて、身体にメスを入れて精巣をとる手術が、猫の去勢手術です。
日帰りで済む場合がほとんどで、アブドゥルの去勢手術のときも、手術日の朝に動物病院に連れて行って、その日のの夕方には迎えにいきました。
病院に連れて行く時のアブドゥルが、どことなく不安そうだったのを覚えています。
場合によっては去勢手術で1泊入院することもあるようですが、動物病院によって違いますのでまずは一度問い合わせてみましょう。
しかし、かんたんな手術で日帰り入院とはいえ、全身麻酔をかけるため、くれぐれも猫の体調がバッチリじゃないといけません。
ちょっとでも気になることやm体調の変化を感じていれば、獣医師さんに申し出ましょう。
ちょっとでも不安なことは、獣医師さんに相談だニャーン!
去勢するのは望まない繁殖の防止と病気の予防、さらに問題行動を防ぐため
オス猫を去勢するには、いくつかの目的があります。
- 望まない繁殖を防ぐため
- マーキング・スプレー行動や人間に攻撃的になるなどの問題行動を抑えるため
- 猫の性的な欲求によるストレスの軽減
- 感染症や前立腺の病気などの予防のため
これらの目的があります。
猫の自然の摂理に反するのではないか、可愛そうだという気持ちもわかりますが、望まない繁殖による殺処分が現在でも多く行われている現状を考えると、繁殖させないなら去勢するのが良いですね。
去勢手術の費用は13,000円から25,000円の範囲で地方自治体の援助がある場合あり
去勢手術は、動物病院や行う手術によって差がありますが、おおよそ13,000円から25,000円が費用の相場です。
猫の去勢手術をする場合、地方自治体によっては去勢手術費用の一部補助を受けられる場合があります。
私たちが住んでいる、枚方市でも去勢手術の補助制度がありました。
枚方市では2019年で先着900匹で、1匹あたり3,500円の補助を受けられます。
お住まいの地方自治体によって制度の違いがありますので、詳しくはお住まいの地方自治体や保健所のホームページでご確認下さい。
どうしても高額になりがちで動物保険も対象外の去勢手術で、地方自治体から少しでも補助が出るのは嬉しいですね!
先着何名までと決まっていることがありますので、各自治体に確認してね!
お金は大事だニャーン!
猫の去勢をするメリット
去勢をするメリットは、去勢をする目的とそのまま同じものとなります。
・望まない繁殖を防ぐため
・マーキング・スプレー行動や人間に攻撃的になるなどの問題行動を抑えるため
・猫の性的な欲求によるストレスの軽減
・感染症や前立腺の病気などの予防のため
といったメリットが去勢手術にはあります。
望まない繁殖を防ぐことについて、もう少し掘り下げてみましょう。
望まない繁殖を防ぎ、悲惨な殺処分を減らそう
外での飼育の場合は望まない繁殖を防ぐことがとても大事になります。
猫は交尾するとほぼ100%妊娠してしまいます。
1回の出産で平均6匹の猫が出産されるので、放っておくと、どんどん繁殖してしまいます。
環境省の調べでは平成29年度の犬猫の殺処分は43,216匹、そのうちの猫の殺処分については34,854匹。
なんと猫の殺処分がそのうち80%も占めます。
これらの事実を踏まえた上で、特に猫の去勢手術は、将来繁殖させる予定がないならば、殺処分という悲しい現実を改善するために、去勢・避妊手術を行いましょう。
環境省_統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」 [動物の愛護と適切な管理]
こんなにたくさん、猫の仲間たちが殺処分されているなんて、悲しいニャーン。
そうだね、僕も初めて知ったけど、こんなに猫の殺処分は多いんだね。
特に去勢と避妊については、これらの事実を知った上できちんと行う必要があるね。
大阪市のホームページで公開されている犬猫の不妊・去勢手術についてとてもわかりやすく解説されていますので、こちらも参考にご覧ください。
大阪市:犬猫を愛する皆様へ:不妊・去勢手術を受けさせましょう
猫の去勢をするデメリット
もちろん、去勢手術にはいいことばかりではありません。デメリットもあるので、しっかりと理解して獣医師さんとよく相談の上で、去勢手術の判断をしましょう。
- 肥満になりやすくなる
- 手術費用がかかる
- 繁殖できなくなる
- 手術・麻酔による負担
去勢手術には、これらのデメリットがあります。
詳しく解説していきます。
肥満になりやすくなる
手術後はホルモンバランスが変化し、代謝が落ちます。
そのため、去勢手術後は肥満になりやすいとされているので、食事を去勢手術後専用のフードに変更するなどして、体重の増加には気をつけて下さい。
おデブになっちゃうニャーン。
フードを去勢後専用フードに切り替えるのがおすすめだね。
手術費用がかかる
これは仕方のないことですが、やはり手術には費用が発生します。
また、動物病院へ事前検査も含めば数回通院することになりますので、飼い主の時間も使うことになります。
動物病院によって違いますが、手術費用は総額平均13,000円から25,000円であることがほとんどです。
去勢は発情期が始まる前の6ヶ月目以降から行えます
猫の去勢は明確な時期はありませんが、生後6ヶ月以降からが推奨されています。
これは生後6ヶ月目以降から発情期にさしかかるためです。
猫の体調や状態にもよりますので、かかりつけの動物病院の獣医師さんとよく相談してください。
去勢手術ができる状態か、事前に動物病院で術前検査を行います
猫の去勢をする場合は、まずはかかりつけの動物病院へ猫の去勢手術を行いたいと伝えましょう。
去勢手術をする場合、猫の体調が万全である必要があるため、病院では事前の検査を行います。
術前検査は基本的に去勢手術日の一週間から数日前に動物病院に予約をして行います。
アブドゥルの去勢手術をした場合も、去勢手術の約一週間前にかかりつけの動物病院で術前検査を行いました。
検査の内容は体重の検査や一般的な身体検査、飼い主への問診と血液検査がありました。
血液検査では採血をするため、獣医師さんがアブドゥルに注射を刺して血を採取してくれました。
駐車のときは、ちょっとチクッとしたのか、「ニャー!」と、痛そうな声をあげていました。
注射は苦手だけど仕方ないニャーン。
すべての数値が正常の範囲で、体調的には問題なく去勢ができる状態であるとわかりました。
ALP(アルカリフォスファターゼといいます)の数値が正常な数値よりも高い数値ですが、これは成長期などにおいて骨が活発に代謝している場合に上昇する数値です。
アブドゥルはこの時生後6ヶ月で、どんどん体重が増えている成長期の時期のため、この数値は正常であると獣医師さんから教えてもらいました。
術前検査の結果、停留睾丸が判明
事前の血液検査などには問題がなかったものの、2つの精巣のひとつがお腹の中に埋まった状態になっている停留睾丸だということが判明しました。
特にペルシャ猫に発生しやすい病気のようです。
精巣の一つは、本来の正しい位置にあるのですが、もうひとつがお腹の中に埋まっているため、どうしてもメスを2箇所に入れる必要があります。
手術の工程も増えるため、去勢手術費用も本来の費用より高くなりました。
通常の去勢手術に比べ、切開する場所が2箇所になるためです。
アブドゥルの場合は、術前検査・手術・投薬・抜糸などすべて含めて総額約21,470円の費用となりました。(うち770円は、足裏肉球の毛をバリカンで刈ってもらいました。)
私たちが通っている動物病院では通常の去勢手術が13,000円で、停留睾丸(潜在精巣)のため追加で7,000円が加算されました。
お前・・・、タマタマが、お腹に埋まっていたのか。
でもかわいいアブドゥルのことを思えば、多少の追加の費用は仕方ないですね。
小さい頃はタマタマがお腹に埋まっていて、だんだん下に降りてくるのが普通だけど、ぼくの場合はうまく降りてこなかったみたいニャン・・・。
後日、停留睾丸について詳しい記事を更新します。
いよいよ手術当日、獣医師さんから絶食の指示がありました
術前検査も終えて、いよいよ手術日当日です。
嫌な予感を察知したのか、普段よりもソワソワ落ち着かいない様子です。
なんだか嫌な予感がするニャーン。今日も病院連れて行かれる予感がするニャーン。ソワソワ。
君は察しが良いね。
前日の深夜から絶食、当日の朝からは水も禁止
去勢手術前日〜当日は、動物病院の獣医師さんから絶食の指示があります。
アブドゥルの去勢手術にも絶食の指示がありました。
私たちの場合は、手術前日24:00からは絶食、そして当日の朝7:00からは水も与えないよう獣医師さんから指示がありました。
絶食はかわいそうかもしれませんが、安全な手術のため、かかりつけの動物病院の指示をしっかりと守りましょう!
ご飯食べれないのは残念だけど、1日だけ我慢するニャー!
おうちに帰ってきて、体調を見て食べれそうだったらご飯たべようね。
そして去勢手術を終えて…
手術後は様子を見て休ませて、傷を舐めるならエリザベスカラーの装着も必要
去勢手術は無事に成功!
手術時のお薬がまだ効いているようで、アブドゥルは家に帰宅しても、ずっと疲れた様子で寝ていました。
お薬がまだ効いていて、眠いんだニャーン。
ちょっと休ませてほしいニャーン。
日帰り手術だとはいえ、全身麻酔を打って身体にもメスが入っているので、ゆっくり休ませてあげましょう。
1日絶食しているため猫は空腹です。獣医師さんと相談の上で、餌を食べれそうな様子であれば餌を与えましょう。
※アブドゥルの場合は、疲れている様子でしたが帰宅後すぐにご飯をたべていました。
アブちゃん、よくがんばったねー!
疲れているから、ごはん食べて、ゆっくり休んでね!
よくがんばった!怖かったと思うけど、えらいぞ!
元気になったら、たくさん遊ぼうね!
うん、一日がんばって疲れたニャーン・・・。
とにかくたくさん寝たいんだニャーン(-_-)zzz
傷口を舐めるようであればエリザベスカラーの装着が必要
おまたの傷口がムズムズして気になるニャーン…。
傷口を舐めすぎると、そこから化膿しちゃうから気をつけないと…。
去勢手術後に、エリザベスカラーの装着を獣医師さんから勧められることもあります。
手術後に、猫が傷口が気になってずっと舐め続けていると傷の修復が遅くなったり、最悪傷口が化膿してしまいます。
エリザベスカラーは、エリマキトカゲのような首に巻きつける動物用の器具のことす。
これを装着すると、猫が傷口を舐めること防げます。
私たちの場合は、動物病院から無料で貸し出してもらえました。
去勢手術後は、とりあえずエリザベスカラーを必ずしも装着する必要はありません。
エリザベスカラーを装着するデメリットもありますので、エリザベスカラーについては去勢手術を行った動物病院の獣医師さんの指示を仰ぎましょう。
エリザベスカラーの装着にもデメリットがあります。
例えばエリザベスカラーが邪魔をしてご飯を食べにくくなったり水を飲めなかったりします。
さらに、猫の視界が狭まるためジャンプなどでうまく登れなかったり着地できなかったりします。エリザベスカラーの装着についても、まずは獣医師さんとよく相談して装着しましょう。
視界が狭くなって邪魔だけど、少しの間我慢するニャーン。
私たちの場合は、まずはエリザベスカラーなしで1日を過ごし、傷口をずっと舐め続けるようであれば動物病院に連絡し、エリザベスカラーをつけましょうと指示を受けました。
去勢手術から約2週間後に抜糸を行います
手術日から約2週間後、再度通院して抜糸を行います。
アブドゥルを動物病院まで連れていき、私たちも一緒に抜糸に立ち会いました。
抜糸のまえに、傷口が無事に化膿せずに塞がっているか獣医師さんが確認してくれます。
抜糸自体はすぐに終わるため、麻酔は今回はなし。
糸を取るときはデリケートな場所のため、痛みがあるのでアブドゥルは嫌な鳴き声を出していました。
抜糸のときは、ちょっと心配になるぐらいニャーニャー鳴いていて、かわいそうだなと心がとても痛みましたが、5分もかからずに抜糸は終了。
終わった後も、特に興奮する様子もなく普段どおりの落ち着いた様子に戻りました。
抜糸痛かったニャーン。もう二度としたくないニャーン。
よくがんばったねー!家に帰ったらおやつをあげよう。
去勢後は、ホルモンバランスが変化するため体重の増加に注意
去勢では精巣を摘出するためにホルモンバランスが変わってしまいます。
体重が急激に増えてしまうことがあるため食事の量を与えすぎないように注意したり、しっかり遊ばせて十分運動ができるように注意しましょう。
去勢後の猫専用のフードがたくさん販売されていますので、少しづつ去勢後専用のフードに切り替えるのがおすすめです。
※獣医師さんにも同様に、去勢後は体重の急激な増加に注意してくださいとアドバイスもらいました。
猫の去勢レポートまとめ
・繁殖させる予定がないなら、獣医師さんと相談の上でできるだけ去勢をしよう
・手術費用は13,000円〜25,000円程度
・地方自治体によっては手術費用の補助あり
・手術後は傷口を舐め続けるならエリザベスカラーの装着も検討
・去勢後は、体重の急激な増加に注意
以上、猫の去勢手術の一覧の流れのレポートでした。
去勢手術のメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、獣医師さんとよく相談の上で去勢手術を決めてくださいね。
私たちのレポートが、はじめて猫の去勢手術をする人のお役に立てれば嬉しいです。
最後まで記事を読んでくれてありがとうございました。私たちの経験があなたの参考になれば嬉しいです。
とにかく獣医師さんと、よく相談することが大事ですね。
ありがとうニャーン。他の記事もぜひ読んでみて欲しいんだニャン。
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